小4からの母子分離不安

与えても与えても、娘の器はどこか穴があいていて、そこからポタポタと、ではなく、ボタボタと与えたはずの愛情がこぼれていきます。空っぽにならないよう、与える量を増やさないと溜まってくれない。それが何よりしんどかった。愛情の器が大きい上に、穴があいている。なんなんだこの生き物は。ある一定量の愛情がたまっていないと、癇癪をおこしやすかったり、すぐに泣いたり、とにかく自分のコントロールがきかない。さらに、私のそばを離れられなくなる。

「ママ、見てて!」「トイレ一緒に来て!」「お風呂一緒に!」

もうあなた、10歳になったよ?

これが「母子分離不安」なんだとわかっていても、受け入れられるまで時間がかかりました。主人には「甘えたさんやなぁ。」「もう〇才なのに!」と言われるので、主人がいない場所で甘えてくるようになりました。「ママちょっと来て。」と耳打ちし、別室で抱っこをせがんできたり、「聞いてほしいことがあるの。」とこれまた別室に誘導され、「ぎゅーってしてほしいの。」と言われたり。娘の心の安定につながるので、できるだけこの要望には応えるようにしています。主人には1度だけ臨床心理士さんのところに一緒に行ってもらって、母子分離不安やHSCについて説明を聞いてもらっています。そのことがあって、だいぶ娘に対する理解は進んだと思います。けれど、感覚というのは個人差が大きく比較が難しいので、「パパにはわからないんだけど、これはつらいんだよね?」という言い方で娘に光やら音やら着心地やらを聞いてくれています。

分かれ道

娘は不登校の前は母子分離不安はありませんでした。不登校がきっかけになったのか、母子分離不安をきっかけに不登校になったのか、今だにはっきりしません。娘の母子分離不安による行動は、

  • 私の行動を常に監視している。「どこに行くの?何をしているの?」
  • 膝に乗ってくる、抱っこをせがむ、とにかくべたべたくっついてくる。
  • トイレやお風呂に一人で入れない。公園に行くにも一緒。
  • 勉強やピアノなど、そばにいるとさくさくと取り組む。
  • 塾などの習い事も常に同行し、教室の前に待機していないとダメ。
  • 学校にも同行し、別室で待機が必要。(友達にそれを知られるのは嫌)

赤ちゃん返りのような感じです。本当に母親への負担が大きくて、もうぐったりでした(現在もぐったりですが)。家事もままならなくなります。ただ、主人はそんな私をサポートする側にまわってくれ、家事を手伝ってくれるようになりました。洗濯や掃除、食事も作ってくれます。スーパーへの買い出しもしてくれます。食事は土日に作り置きしておいてくれるので、娘につきそっていてもご飯に困ることがなくなったのは、とてもありがたかったです。私が娘につきっきりになっても大丈夫なように、環境を整えてくれました。それがあるから、今落ち着いた生活ができているんだと思います。主人には本当に感謝しています。

かといって、主人が最初からそのようにサポートしてくれたわけではありません。「男の人は言わなきゃわからない」らしいので、はっきり言いました。「娘につきっきりで家事ができない。私が倒れてしまうから手伝ってほしい。私はもう食器洗いは週1しかしない!」と。そしてどんどん荒れていく家の中をみて、主人が動いてくれるようになりました。今は、娘と一緒に料理をすることも出てきたので、主人の負担も少しは軽減されているといいなと思います。

タイトルとURLをコピーしました