英語の習得、目指せ日本脱出②

前回の記事はこちら→英語の習得、目指せ日本脱出①

入塾倍率4倍の英語塾に通わせたい理由は、そこが多読による指導をしていたことです。活字中毒の娘にはもってこいだと思ったのと、小さい頃から娘の語彙力が高かったのは、読み聞かせの成果だという思いがあったからです。なので、本を読むことは、言語の習得にとても効果があると確信がありました。

面接は私と娘の2人で行きました。塾長と秘書らしき方が対応してくださいました。最初は塾の説明があり、中学受験とは併用できないくらい負担が大きいこと、本が好きな子でないと合わない塾であることなどなど。普通に面接は進んでいきました。が!!開始20分くらいで雲行きが怪しくなります。塾長が自分の英語塾ではなく、中学受験塾を勧め始めたのです。「この子は受験してもっと偏差値の高い学校に入るべきです。女子によくある同調性の強い環境にいてはだめです。」と。勧められた学校は1校のみ、桜のマークのところです。私と娘は目が点になりました。何しにここに来たんだっけ?ここ英語塾じゃなかったっけ?と。

塾長はひたすらしゃべり続けます。なぜ中学受験を娘に推すのか、ホワイトボードまで使い、熱すぎるくらいでした。1時間が経過したころ、私はもううんざりしていました。中学受験はするかもしれないけど、今は英語がやりたいという娘のために面接に来たわけです。中学受験のいろはを聞きに来たわけじゃない。けれど、塾長もひきません。すでに小3だから、小3の2月から中学受験塾に入れば余裕をもって受験にのぞめる。英語はそのあとでいいと。受験が終わったら入れてあげるからそうした方がいいと。納得のいかない娘も、塾長に応戦していました。もうコントの様でした。2時間がたとうとした頃、説き伏せることができないと思ったのか、「お父様も一緒にお話ししましょう。」と再度面接の機会をもつことになりました。私はもうへろへろでした・・・。幼稚園、小学校とお受験を経験してきたので、その面接と比べると大したことないと思っていました。落ちてもまた時期をみてチャレンジすればいいと思いましたし。しかし娘は違いました。怒り心頭って感じで、「私は今は受験塾に行きたいわけじゃない!英語がやりたいの!」と、へろへろの私の横で大爆発していました。

さて、第2ラウンドです。今回は主人に任せようと、私はだんまりを決め込んでいました。そして前回と同じように、娘には桜のマークの学校が合っていること、T大にいくためには(行きたいなんて誰も言ってない)女子はそこ1択であること、英語は受験が終わったあとで十分間に合うこと、この子は賢いと会った瞬間からわかった、などなど。主人は「娘は英語がやりたいようで・・・」と言うも相手にされず。また前回の面接と同じような経過をたどりました。1時間が経過し、大人たちに疲労の色が見え始めます。私は”もうこんだけ戦ってダメなら通わなくていいよ・・・”と主人にアイコンタクトをしました。主人はトップセールスマンで口だけは達者なのですが、この塾長には心折れそうになっていました。そしてまた塾長も、説き伏せられない3人(と言っても、大人2人は諦めモード)を前に、心折れそうになっていました。1時間30分が経過し、みんながもう終わりにしたい・・・と思った時、娘の言葉が決定打になりました。「私は英語をやる。受験はしない。」それですべてが決まりました。娘が塾長に勝ったのです。「こんな面接初めてです・・・」と塾長に見送られて帰路につきました。

娘は今回も「もう二度とあの先生に会いたくない!けど、あの塾には行きたい!」と、疲れ切った主人と私の横でプリプリと怒っていました。当時はとにかく入塾できればという気持ちが強かったのですが、落ち着いて振り返ってみると、塾長は娘のギフテッド気質に気づいていたんだろうなと思います。その後、塾長とまた面談をし、通う条件を出されています。英語塾に通えるのは1年だけ、英検3級取得まで。その後は受験塾に行って勉強をすること、となりました。そして受験が終わったらまた戻っておいで、と。娘は1年で英検3級を取得します。そして、予定通り英語塾を卒業しました。

もう少し続きます。

   

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