夫の変化、不登校当初から現在まで

はじめまして

夫の基本事項を含む、我が家のプロフィールは「はじめまして」に書いています。ご参照ください。

不登校になった瞬間(まさに行けなくなった瞬間)、すぐに学校を1週間休ませる判断ができた夫。そこからやはり復学が難しいとなったときも、1か月まるまる休もうと判断できた夫。そんな夫でも、学校へは戻って欲しかったようです。学校でしか学べないことがある、授業が退屈なら適当に過ごしていたらいい、友達だっているだろ?と。

夫のことは高校生のときから知っていますが、ちょっと変わった人でした。髪は赤色で、単車を乗り回したりしてやんちゃしていましたが、友達をかばって停学を1人で受けちゃうような人でした。絡まれているお年寄りを助けたり、あまり学校には行っていませんでしたが、ここぞという時は先生にも頼られているようでした。おまわりさんにもたくさん顔見知りがいるようでした(捕まることが多かったため)。けれど、とっかえひきかえ彼女がかわるわけでもなく、バイトも1つのところで長く働いていたり、勉強してないのに勉強ができるし(内申点は悪かった)、隠し事は苦手だし(自分がしんどくて全部しゃべっちゃう)、そして全然怒らない。けれど、思春期は家の壁に穴をあけたり、お義母さんは大変だったようです。

そんな夫は、不登校1か月間は、「ゆっくり休んで好きなことだけしてたらいい。」と娘に言っていました。私が仕事の日は、娘と2人で少し離れた図書館まで自転車で行って、40冊借りて帰ってきていました。夫だから持って帰られる冊数です。娘は借りてきた本を何度も読み、1週間ごとにまたその40冊を借り換えていました。図書館へはいつも夫が付き添っていました。手塚治虫のマンガや藤子不二雄のマンガに出会ったのもこの時期です。夫は夫なりに、どのように過ごせば心が元気になるのか調べていたようでした。

その後しばらくして私が休職に入り、娘がフリースクールに通うようになりました。その反面、長く続けていたバレエは行けなくなり退会、塾もずっと教室の前に待機していなければ教室に入れないなど、親の負担はとても大きくなりました。それでも、私のかわりに夫が塾に付き添ってくれたり、私が潰れてしまわないようにサポートしてくれていたように思います。私も相当しんどかったので、夫のことまで配慮する余裕はなく、実は記憶があいまいです。ただ、私と娘が衝突して娘が家を飛び出してしまったり、逆に私が飛び出してしまったりしたこともありましたが、その時も冷静に声を荒げることなく、どちらかを怒ることもなく対応してくれていました。

そんな夫も、娘が五月雨登校をするようになると、ちょっと変化がみられるようになりました。ちょいちょい学校を推してくるのです。「行ったらたのしいぞー」とか「行くまでは嫌だけど行ってみたら楽しくなるよ」とか。ごり押ししてくることはありませんでしたが、学校に行ってほしいんだろうなというのは言葉の端々から伝わってきていました。もちろん娘もそれを察知していました。そして、娘は夫に気持ちを吐露することはなくなっていきました。とにかく学校ネタは一切出さないでと話し合い(子供の前でできないのでLINEで)を重ねたのと、お世話になっている心理士さんからも感覚過敏のつらさを説明してもらったのとで、夫は少しずつ理解しようと歩み寄ってくれました。「パパは感覚過敏がないからわからないんだけど・・・」と照れたように前置きして話す姿は、娘には優しさにうつったようで、また2人の距離は縮まっていきました。

不登校になって10か月。今はもう、学校についてはほぼほぼ何も夫は言いません。始業式には行かないって言っても、「そうかそうか」と。家で勉強して学んでいる姿をずっと見てきているし、検定で学びの評価も受けていることもあり、それが安心につながっているのもあると思います。娘が何かやりたいと言うと、だいたいのことはOKをだしてくれる夫。親子ウーバーも本当は1人で配達したいのですが、一緒に行きたいという娘を連れていってくれます。釣りに行きたいと言えば連れて行ってくれるし、かけっこやりたいと言えば一緒に走ってくれます。(すごくフットワーク軽い人に見えますが、実は陰で私が夫が動くように仕向けています。)

そんな夫なので、娘からの評価は非常に高く、パパ大好きな娘です。「学校の子はパパのこと臭いから嫌なんだってー。うちのパパはいい匂いだけどね!」なんていう娘です。いつか「パパ臭い」と言い出す日は来るのでしょうか。今年は11才なので、夫は娘を「女の子」として扱っていますが、肝心の娘はそんなのおかまいなしで、「パパとお風呂にはいろっかなー」というノリです。この幸せはいつまで続くのでしょう。思春期は荒れまくった私と夫の子なので、まだ娘が小さい頃から「この子の思春期は絶対に壮絶になるはず、覚悟しとこうね。」と言っていたのですが、今のところそんな予兆は少しもありません。HSCでギフテッドチャイルドである娘の思春期はどんなだろうと、そろそろ勉強しておこうと思います。

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